OVERVIEW

プロジェクト概要

バルーン型避難標識はかつての広告塔「アドバルーン」から着想を得ているアナログな情報源ですが、電力や通信が不安定な災害時においてこのシンプルさ・アナログさは逆に武器になるはずです。「空を見れば一目で避難場所を把握できる」。これが実現すれば、避難場所が分からずに犠牲になってしまうケースを防ぐことができるかもしれません。私たちは、このバルーン型避難標識を津波発生後2~3分以内に自動で掲揚する装置の開発と実装に取り組む東北大学のチームです。震災後の東北発ソリューションとして震災前の全国に向けて展開し、避難遅れによる犠牲者を1人でも減らすことをめざします。

実用化の全体イメージ図

実用化のイメージ

  • 津波警報・緊急地震速報 により自動・無人で起動
  • 津波避難施設の上空 20〜50m まで掲揚
  • 起動から2~3分以内にで掲揚を完了
  • 反射材・特殊照明により昼夜どちらにも対応
  • 停電・通信障害下でも機能するローカル設備化
開発を目指す6機能の図

開発を目指す機能

  • 警報受信機能:人工衛星「みちびき」から災害情報をキャッチ
  • ガス充填機能:ヘリウムガスをバルーン内部へ自動で急速充填
  • バルーン昇降機能:バルーンの掲揚高度を自動制御
  • 夜間用照明機能:夜間掲揚に備えバルーン本体を照射
  • 気象モニタリング機能:安全に掲揚するため強風・雷を検知
  • 自動回収機能:バルーン型避難標識を安全に回収
CHALLENGE

課題と背景

南海トラフ地震で10分以内の津波到達が想定されている60市町村以上。多くの人が1分1秒を争う切迫した状況下に晒されることが懸念されています。多くの人が高台への避難が間に合わないことを踏まえ、全国で整備された津波避難施設(津波避難ビル・タワー等)は15,000棟以上。これは東日本大震災前の約8倍に相当します。

津波避難施設の背景説明図

高くそびえ立つ津波避難ビル・津波避難タワーのイメージとは裏腹に、市街地の中にまぎれなかなか見つけづらいものが多く存在するのが実態です。事前に周知しておくことも重要ですが、周知が行き届かない人、偶然その地域に居合わせた人がいることを踏まえると、その場その時に避難場所を掲示する大胆な手段が求められます。

焼津市の津波避難ビルの例
仙台市の津波避難タワーの例
FIELD TEST

実証実験の様子

これまでに実施してきたバルーン型避難標識の試験掲揚の実証実験の写真・動画です。

実証実験メディア1(差し替え予定)

2026/02(予定)
@宮城県内の津波避難施設
(宮城県)

成果:みちびきからの警報受信機能の動作試験

2025年3月 静岡市での実証実験

2025/03
@エスパルスドリームプラザ
(静岡県静岡市)

成果:ヘリウムガス充填機能の動作試験

2025年2月 東北大学での実証実験

2025/02
@東北大学災害科学国際研究所
(宮城県仙台市)

成果:バルーン昇降機能の動作試験

2023年1月 アクアイグニス仙台での視認範囲検証

2023/01
@アクアイグニス仙台
(宮城県仙台市)

成果:バルーン視認範囲の調査・検証

NEWS

ニュース

最新の掲載・発表・活動報告などをまとめています。各項目は外部リンクに遷移します。

TEAM

メンバー

研究・設計・運用・広報を念頭に多様な専門性を束ね、分野横断的に防災ソリューションを開発しています。

メンバー1の顔写真(差し替え)

S.Narita プロジェクト代表 / 東北大(D2)

津波避難動態の分析・可視化を専門とし、プロジェクト統括を担当。

メンバー2の顔写真(差し替え)

T.Yamada 受信開発担当 / 東北大(D2)

みちびきの電波を利用した災害情報の受信機能の開発を担当。

メンバー3の顔写真(差し替え)

K.Okuyama 充填開発担当 / 東北大(B1)

バルーンへのヘリウムガス充填の自動化を担当。

メンバー4の顔写真(差し替え)

A.Watanabe 昇降開発担当 / 東北大(B4)

バルーン昇降制御の開発を担当。

メンバー5の顔写真(差し替え)

S.Omoto 照明開発担当 / 東北大(B4)

夜間掲揚にむけたバルーン本体の照明機能のの開発を担当。

メンバー6の顔写真(差し替え)

k.Yokoyama 気球製作担当 / 東北大(B3)

バルーン本体の製作・造形を担当。

メンバー7の顔写真(差し替え)

M.Inakawa 技術支援担当 / 東北大(D2)

プロジェクト間技術連携により自動化技術のサポートを担当。

メンバー8の顔写真(差し替え)

Y.Mikami 広報デザイン担当 / 東北大(M2)

プロジェクトの広報デザインを担当。

SPONSORS

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CONTACT

お問い合わせ

取材・スポンサー・実証のご相談は、以下の運営情報からご連絡ください。

運営

津波バルーンプロジェクト(代表:成田峻之輔)
メール: shunnosuke.narita.r7@(半角)dc.tohoku.ac.jp

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